Spring  |  noscooter

2002-03-28 夕方

雑木林

倒れた枝葉が鳴っていた

015

 物心がついてから小学の低学年まで、東京の武蔵野市で育てられた。小説“武蔵野”に描かれた“独歩の森”が毎日の遊び場。身近に木々を感じる暮らしだった。

 25歳の私は、椿がぐるりと囲む平屋に暮らしはじめる。東京と埼玉の県境に位置した不便な場所。広さのわりに家賃が安い。

 駅からの道には広々としたニンジン畑。木枯らしが土を舞い上げるから、いつでも空が茶色かった。
 住宅街の行き止まりには、風をなだめる雑木林。そのお陰か、厳しい寒さも苦ではなかった。

 移り住んだ私は、若葉の季節を心待ちにする。
 そして春。

014

暖かな日ざし

013

つぶつぶに見えるすべてが新芽

012

011

010

空にのびようとしている