BORN UNDER FIRE  |  HIROSHIAOKI

 
 

HIROSHI AOKI

 
 
 
 

写真家としてよりまず人間でありたい。

「戦場」には色があり、音が聞こえ、においを感じ、感触がある。今日も人々の暮らしがあり、新しい命が生まれ、誰かが死んでいく。そこには感情が存在し、暑かったり、空腹だったり、幸せだったりする。

 フレーミングされた写真という限られたものを通じて、そのフレームの外側に広がる限りない現実を伝えたい。正直、こうして戦争や貧困に苦しむ人々の写真を撮り、発表してもそれがどれだけ彼らのためになっているかわからない。それでも一人でも多くの人に見てもらって何かを感じてもらいたい。 
 こんなところがあるのだと気づいてくれるだけでもいい。そこからもっと深く知りたいと学ぼうとする人が出てきてくれるかもしれない。何かしなくては、と募金をする人がいるかもしれない。もっと身近に家族や友達を大切にしようと思うだけでもいい。昨日の自分を反省するだけでもいい。そして明日からがんばろう!と思ってくれるだけでもいい。
 それが直接じゃなくても世界のどこかで苦しんでいる人々を少しでも幸せに出来ると信じている。そのとき本当の意味で写真が何かを語りだすのだろう。

text | HIROSHIAOKI