Refugee  |  JiroOse

 

朝日に照らされた美しい浜辺に打ち上げられた遺体が点在している。波に揺られて浮かぶ遺体もある。昨夜繰り広げられた悲劇の犠牲者たちだ。

国連難民高等弁無事務所(UNHCR)によれば、アフリカ大陸からアラビア半島南端のイエメンに渡ってきた難民は08年だけでも5万人以上。その内384人が航海中におぼれて命を落とし、359人が行方不明となった。しかしこれはあくまで記録上の数字である。その多くは戦争や暴力が原因で母国を捨てたソマリア人。

希望の無い国に生きるか、命を賭けて楽土をもとめるか。生き残った難民たちにも流浪の日々は続く。

 
 

漁師に助けられた人、命を失った人

 
 
 
 
 
 

到着後NGOが配給したビスケットを分かち合う男性

photo | JiroOse

 
 
 

日が昇ると浜辺を離れ即座に砂漠を横断する人達

 
 
 

流着した人々には未知で困難な将来が待ち受けている

難民に薬を供給する人も難民の女性

 
 

船から蹴落とされた後、姉妹は暗闇で名前を呼び合った

 
 
 
 
 
 
 

流着後叔母と離れ離れになった母親を探す幼児

現在世界で5400万人の難民が存在すると推定されている。これはあくまで天災で家を追われた人々を除いた数字だ。それは日本から離れた遠い国でのできごとだという人もいるだろう。しかし私たちの豊かな生活と難民の苦境は親密な関係がある。地下資源が豊富なコンゴでは、私たちの携帯電話の部品に含まれているレアメタルが紛争の根源となっている。日本経済を支える輸出製品を乗せたコンテナ船は、難民が命がけで渡るスエズ運河につながるイエメン湾を行き来する。

Refugeeの運命は私たち一人ひとりの意思に託されている。経済力を有する日本は世界各国に多大な影響を及ぼすことができる。だれかの不幸と引き換えに得られた幸福は本当のものとはいえるだろうか?グローバリゼーションが進む今日、本当の意味での幸せを獲得するためには、すべての人々が平和に暮らせる世界を私たち一人ひとりが創ろうと試みること必要なのではないだろうか?

コンゴで兵隊が強姦を犯す様子が描かれた子供の落書

 
 
 
  • 著者:JiroOse
作 成 日:2009 年 09月 05日
発   行:JiroOse
BSBN 1-01-00027054
ブックフォーマット:#542